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近代日本の礎と、パンの歴史はここから始まった。重要文化財の江川邸に行ってきた

重要文化財の江川邸

日本のパンの祖に会いに行きました。パン好きは必見。

伊豆の国市(韮山)には、明治日本の産業革命の遺産、韮山反射炉があります。この反射炉の生みの親、江川英龍のお宅が、反射炉のすぐ近くにあります。この方がずば抜けて凄い方で、反射炉は作るわ、お台場は作るわ、そしてなんと日本のパンの祖!?とのこと。まさに日本を変えた人物です。そんな方のお宅があるなら訪ねるしかない、ということで、重要文化財、韮山役所跡の江川邸に行ってきました。

 

交通アクセス

・重要文化財 江川邸(えがわてい)
・〒410-2143 静岡県伊豆の国市韮山韮山1
・車 :東名自動車道沼津インターより14km
・電車:伊豆箱根鉄道、韮山駅で下車、そこからバスかタクシーで5分。徒歩20分。

世界文化遺産の韮山反射炉から車で7分とすぐ近くですよ。

 

施設

・駐車場:あり。無料。
・トイレ:駐車場にあります。

駐車場はそこまで広くはないですが、満車になることはなさそうです。桜がキレイ。

重要文化財の江川邸の駐車場

 

日本を作った男、幕末の天才・江川英龍の歴史を見にいく

ご立派な建物、豪壮な主屋がお出迎え

駐車場から江川邸に向かうと、ドでかいお屋敷が見えてきます。本ブログ後半で書きましたが、今放送されているNHK大河ドラマ『西郷どん』の撮影ロケ地です。

重要文化財の江川邸

江川英龍氏の足跡は随時紹介するとして、その当時の時代背景を簡単に。江川家は、伊豆・駿河・相模あたりにある幕府直轄地の支配を担当する行政官(=韮山代官)をしていた方。その36代が江川英龍。時代は、幕末。欧米列強がアジアの各地を次々と植民地化しており、次は日本かと追い詰められた状況でした。さらに国内は飢餓・天然痘の流行でボロボロ。そんな時代で、政治・経済・文化で大活躍したのが江川英龍氏。まさにヒーロー。

重要文化財の江川邸

観光したタイミングがちょうど桜シーズンでした。昔ながらの建物と桜の組み合わせは最高ですね。

重要文化財の江川邸

どでかい江川邸主屋を散策し、日本の歴史を知る

表玄関から中には入らず、建物の外をぐるっとまわって土間から中に入ります。ただの古いお屋敷の倉庫みたいな写真ですが、この中に日本の食パンの文化史上、超貴重な遺産があります。それは後ほどご紹介。

江川邸主屋

で、この建物ですが、とても大きいです。主屋が桁行13間(24メートル)、梁間10間(18メートル)、棟高12メートルとビッグ。原型となる建物は1600年前後(慶長5年)に建てられたとのことで、関ヶ原の合戦あたりの建物になります。高さ12メートルって4階建てくらいの高さになりますから、その当時は目立っただろうなぁ。土間から見上げると柱、梁の重層的な構造がよく分かります。

江川邸主屋の土間

50坪もの広い土間におもしろい展示物が並んでいます。こちらは大砲。韮山の反射炉を作り、製鉄技術を発展させ、日本の産業の礎を築いた江川氏なので、これは外せない。

江川邸主屋の大砲

こちらは、かまど。日本中から大砲、銃の使い方を学びに若者がこの江川邸に来たそうです。みんなこのかまどでご飯食べたのかな。結構大きいのね。

江川邸主屋のかまど

幕末の武士になった気分で、江川邸を巡る

土間から「なかのくら」、「ひかえの間」「ししゃの間」「げんかん」「じゅくの間」と、見ていきます。それぞれのお部屋に、沢山の文化財が展示されており、さらに無料ガイドさんの熱烈な説明をしていただけるので結構面白いです。土間から「じゅくの間」にいきなり飛びますが、ガイドさんの話に夢中になって写真を撮るのを忘れてたからです。銃の写真を撮っておけばよかった・・・

江川邸のじゅくの間
江川邸のじゅくの間

(クリックで拡大)

日本のパンの歴史はここから始まった、江川氏はなんと「パン祖」の代官

江川英龍の偉業と言えば、韮原反射炉を建造し銃砲鋳造を実現したり、東京湾にお台場を作り湾岸防衛を高めたり、砲術の研究・訓練と防衛・産業に関するものが有名ですが、なんと、日本人で初めてパンを作った代官として「パン祖」とも呼ばれています。

江川邸のパン

なんでいきなりパン?と思いますが、そこはもちろん考えがあって、外国船が次々往来し、周辺国が植民地化され、いつ日本が戦争に巻き込まれてもおかしくない状況でした。戦争時の兵隊の食料確保はとても重要。そこで、保存のできるパン(今でいう乾パンのようなもの)を焼くことを思いつきました。配下にパンの製造方法を学ばせるとともに、自邸内にパン窯を築いて実際にパンを焼いたそうです。

これがそのパン焼き窯です。

日本初の江川邸のパン窯

もともと全国から砲術を学びにきていた若者が、このパン焼き法を身に付けて全国に帰っていったため、西洋式パンが広がっていきました。ってことで、日本のパンの文化の歴史的な場所が、ここ江川邸なんですね。全くの想定外ですが、パン好きな自分は、パンの歴史のターニングポイントともいえる場所に来ることができ幸せです。

全国パン協会が英龍氏を「パン祖」として顕彰し、建物の外に「パン祖の碑」が建てられました。せっかくなので、富士山と一緒に撮影。

パン祖の碑
パン祖の碑

(クリックで拡大)

なんと、NHK大河ドラマ「西郷どん」の撮影現場でした

これも想定外でしたが、ここ、今放送されている「西郷どん」のロケ地です。

NHK大河ドラマ「西郷どん」の撮影現場

左が表門、右が玄関です。この立派な建物での撮影は絵になりますね。ドラマの場面を体感できます。

江川邸の表門
江川邸の玄関

(クリックで拡大)

NHK大河ドラマ「篤姫」も、表門、玄関、土間でおこなわれました。

江川邸の土間

主屋から出て、蔵へ

主屋から出ると、西蔵、南米蔵、北米蔵の3つの蔵が並んでいます。左の屋根が特徴的な建物が西蔵です。正面から見ると将棋の駒のような形なので駒蔵とも呼ばれます。

江川邸の西蔵

蔵の中は当時の貴重な文化財の展示スペースとして公開されています。左が銃、右が扇風機です。この扇風機は原始的だけど構造は現代と一緒。回す方ではなくて涼しむ方になりたい。

江川邸の米蔵の展示品
江川邸の米蔵の展示品

本当に桜がきれい。ここにあるベンチで少しだけ花見を楽しみました。

江川邸の蔵

 

まとめ

韮山反射炉の生みの親、江川英龍のお宅「江川邸」に行ってきました。江川英龍の様々な偉業(韮原反射炉、お台場作り、砲術の研究・訓練)を、立派な主屋の中の展示品で詳しく知ることができました。ガイドさんの説明を聞きながらまわったのですが、ガイドは絶対お願いした方がいいです。一方的な説明ではなく、冗談を交えながらの説明で楽しく巡ることができました。日本のパンの歴史的な場所であったり、西郷どんの撮影現場であったりと、予想外の出会いもあり楽しめました。韮山反射炉と入場料を一緒に買うと安くなります。反射炉とのセットの観光をおすすめします。

こんな方におすすめ

・韮山反射炉に来られた方。すぐ近くですので是非。
・西郷どんを欠かさず見ているドラマファンの方。ロケ地です。
・日本全国のパン好きな方。日本のパン文化の歴史を変えた場所ですよ。

重要文化財の江川邸
重要文化財の江川邸
重要文化財の江川邸
重要文化財の江川邸

 

韮山反射炉の記事はこちらです。