カメラと週末旅行

一眼レフカメラを片手に週末に旅行するブログ

【世界遺産】明治日本の産業革命の遺産、伊豆の韮山反射炉に行ってきた

世界文化遺産の韮山反射炉

世界文化遺産に登録された韮山反射炉に行ってきました。

伊豆半島は海あり、山あり、温泉ありと豊かな自然が見どころの一つですが、自然以外にも見どころは沢山あります。伊豆半島北部に位置する伊豆の国市(韮山)には、日本の産業革命がここから始まったともいえる、歴史的な遺産があります。しかも、なんと世界文化遺産!ずっと行こうと思っていたのですが、ようやく行けたので、今回は世界文化遺産に登録された韮山反射炉をご紹介します。

 

交通アクセス

・韮山反射炉(にらやまはんしゃろ)
・〒410-2113 静岡県伊豆の国市中260-1
・伊豆箱根鉄道駿豆線伊豆長岡駅から無料シャトルバスで10分、または徒歩20分

上に記載した住所に向かっていただければ、韮山反射炉ガイダンスセンターに到着します。まずはそこに向かってください。

 

施設

・開館時間:4月〜9月 9:00〜17:00 / 10月〜3月 9:00〜16:30
・休館日:毎月第3水曜日(祝日の場合はその翌日)
・入館料:個人一般500円、小・中学生50円

韮山反射炉の近くに、この反射炉を作った江川英龍の住宅「江川邸」があります。そこの入館料との共通券も購入できます(共通券は大人で700円と、300円安くなります)。江川邸は、ここから車で10分もかからない近場にあるので、セットで見て回ることをおすすめします。NHK大河ドラマ『西郷どん』の撮影現場でもあります。

韮山反射炉ガイダンスセンターの外観

駐車場も広いし、案内の方も親切でGOOD。

韮山反射炉ガイダンスセンターの駐車場

 

近代日本の礎はここから始まった、世界が認めた産業革命の遺産

まずはガイダンスセンターへ

韮山反射炉(煙突みたいな遺産)を見るには、まずは韮山反射炉ガイダンスセンターから入ります。建物の内部は超キレイ。入り口すぐに、ユネスコのマークが誇らしげに飾られています。世界文化遺産に登録されたのは2015年7月ですね。

韮山反射炉ガイダンスセンター
韮山反射炉ガイダンスセンターのユネスコ

世界文化遺産は、この韮山反射炉だけでなく、国内8エリア、23の資産から構成されています(有名な場所では通称軍艦島の端島炭鉱や、八幡製鐵所など)。幕末から明治時代までに急速な発展をとげた炭鉱、鉄鋼業、造船業に関する遺産をセットで「明治遺産の産業革命遺産」として登録されました。あー軍艦島行きたいなぁ。

韮山反射炉ガイダンスセンター

反射炉の技術史をしっかり学ぶべし

施設の中に入り早速お勉強を開始です。そもそも反射炉とは鉄の精錬に使われる溶解炉のことです。製鉄技術の一つですね。そこで、基礎となる製鉄の技術史から勉強スタート。

韮山反射炉、製鉄の技術史

そもそも反射炉が必要になった歴史的背景ですが、幕末時代、異国船が相次いで来航するわ、中国でアヘン戦争が起きて中国が植民地化されるわで、日本大ピンチ。列強諸国に対抗するための軍事力の強化をしないと日本も植民地になっちまうぜ、と幕府も焦りまくり。で、海防体制の強化のためには鉄製大砲を生産しなければいけないのだけれど、それを作るには従来の製鉄方法ではダメで、反射炉ってのが必要だべや。ってことで反射炉作ろうぜ。てなりました。

韮山反射炉の歴史

で、登場するのが、この反射炉の生みの親、江川英龍。名前からして凄い。伊豆・駿河・相模あたりにある幕府直轄地の支配を担当する行政官(=韮山代官)をしていた方。この人凄い人で、飢餓に苦しむ農民は救うし、日本で初めてパンを焼くし、フジテレビ近くのお台場を作っちゃうしで、キリがないんだけど、防衛のために、蘭学者を通じて諸外国の事情を把握し、技術書一冊から見たいこともない反射炉を自分で作り始めちゃいました。

反射炉の生みの親、江川英龍

これが反射炉の図面。これが結構緻密。鎖国中だったから自分達の技術力は低いわけで、見よう見まねで創るとは半端ない。大迫はんぱないって。じゃなくて、江川はんぱないって。

反射炉の図面

で、この反射炉で大砲づくりをはじめます。試射の担当はしたくないなぁ。

伊豆の韮山反射炉
韮山反射炉の大砲

カノン砲の漢字の当て字が加農砲。ちょっと面白い。大砲を打つと当然反作用で後ろにものすごい力がかかります。それを受け止めるのが砲弾の下の部分の、台場。で、外国から来る船への防衛として、砲弾を海岸に設置するために、東京湾に作られた島のような場所が台場。そこに「お」をつけて、お台場。

江川英龍がめざした大砲づくり

あ、ちなみに説明はパネルだけではありません。迫力ある巨大な映像展示もあります。開館ぴったりの9:00に行ったのですが、9:15から映像が流れました。あさイチなので空いていて最高!韮山反射炉が必要になった歴史的背景や経緯は分かった。日本の近代化に果たした役割も、まぁOK。それでは、外に出て実物を見に行きます。

幕末の近代製鉄への挑戦、韮山反射炉を見に行く

ガイダンスセンターを出るとすぐ、韮山反射炉です。レンガと鉄骨の補強材の組み合わせがカッコイイ。

nirayama-reverberatory-furnace

横長でこんな感じ。やっぱりレンガつくりはいい。宇津ノ谷峠の明治トンネルもよかった。

nirayama-reverberatory-furnace

ここからはガイドさんが付いてくれて、反射炉の詳細を説明して頂きました。このガイドさん、めちゃくちゃ説明が熱い!伝えたい感が凄い。やっぱりガイドは熱い方がいい。

韮山反射炉
韮山反射炉

自分が知りたかったことは、2つ。1つめ。なぜ"反射"炉なのか。これは熱・炎を反射させる構造だから。炉内で発生させた熱・炎を炉内の天井で反射し、一点に集中させることで、銑鉄を溶かすことが可能な千数百度の高温を実現する構造で、そこから反射炉と呼ばれるそうです。

韮山反射炉の構造
韮山反射炉の構造

2つめ。これらの技術の入手方法。鎖国中でありながら、しかも製鉄+大砲という機密性の高い情報をどうやって仕入れたのか。これは、オランダから技術本を購入したそうです。で、凄いのがここから。この技術本だけで、見よう見まねで反射炉も大砲も作っちゃったてのが驚き。学生の頃、猫でもわかるC言語って技術本を読んで、つまずいて、自分って猫以下なんだなぁ、て挫折した自分とは大違いですわ。江川氏凄い。

韮山反射炉

反射炉を上から眺める、茶葉と富士山も望める展望台へ

反射炉を抜けるとお土産屋さんが入っている建物の方に行きます。その近くにちょっとした展望台があり、登った先には茶畑が広がっています。ザ静岡。お茶の匂いはしないです。

韮山反射炉の展望台

ちょっと強引ですが、富士山と反射炉と茶畑をセットでパシャリ。

富士山と韮山反射炉

韮山反射炉の生みの親、江川英龍。日本を列強諸国の植民地にしないよう、先手を打って情報収集し、資材・人材を確保し、実現可能なプランを描き、実行する。同時に人材育成にも注力する。産業化の礎を切り開いた江川氏は凄いの一言。

江川英龍の像

お土産も買って帰路へ

反射炉は規模は大きくないのですが、情報量が濃密でした。ガイドさんの説明も楽しんだら、物産館でお買い物して帰宅します。

反射炉物産館

 

まとめ

明治日本の産業革命の遺産、伊豆の韮山反射炉に行ってきました。そこには、日本を列強諸国の植民地にさせないという強い思いから、鎖国中という境遇を跳ね除け、不可能に挑戦した先人達がいました。反射炉も大砲も不必要に戦争を仕掛けるためのものではなく、日本に進出してこようとする諸外国と対等な立場で交渉するための具体案だったのでしょう。国を守り、産業経済の基盤を、技術立国日本の礎を築いた先人に、敬意を表し反射炉を後にしました。

こんな方におすすめ

・伊豆に来られたは是非。世界文化遺産に登録されているだけのことはあります。
・エンジニアの方。先人のものづくりの熱い想いを感じることができます。

nirayama-reverberatory-furnace
nirayama-reverberatory-furnace
nirayama-reverberatory-furnace
nirayama-reverberatory-furnace

 

近くのおすすめ観光スポット

重要文化財の江川邸

韮山反射炉を作った江川英龍のお宅です。西郷どんのロケ地ですよ。

韮山城跡

韮山反射炉から車で7分です。城好きな方はぜひ。

城池親水公園

韮山反射炉から車で7分です。桜の季節はおすすめです。